NOAH 01.18:静岡ツインメッセ大会
久々の観戦。
今回はNOAHということで、実はNOAH興行を観るのは初めて。
ディファ有明で他の団体(闘龍門&T2P)の興行は観た事あったけど…。
今年から地上波での放送が打ち切られてしまったNOAH、(もとち自身は正直それ程に思い入れのある団体ではないから、興行を見に来た事がなかったんだけれど…)が、この厳しい状況のなかで今後、NOAHがどのような方向に向かって行くのかに非常に興味があったため、今回の観戦となった。
それまでのTV観戦ではスポット参戦してくる海外の選手達がワリと好みな動きをしていたので、(やっぱり外国人レスラーびいきのもとち)特にその辺りにも期待したい所。
NOAH興行全体で言えば、昨今の格闘技イベントやハッスルまたはドラゴンゲート等のエンターテーメント性の強い団体のような興行(試合)開始前後の過剰なまでの装飾(仕込み)というのはなく、進行は良くも悪くも硬派で昔ながらの淡々としたもの。
ショップは全部お抱えで、飲み物までも会場に元々ある自販機を差し押さえての販売になるが、グッズもろもろ全般的にチョっと高め。
グッズに金はかけているんだろうし、台所事情もあるのだろうが、でもやっぱ高いぞ!普通に買うの躊躇するわ。
まぁ高いのは我慢するから、せめてHOTな飲み物くらい用意しろと…冬なんだから。
熱戦で会場がヒートアップするとも思えないし。
入場料も座席につけるのは5000円からと、こちらもチョイと高いが、試合数が8試合で、今まで自分が観に来ていた地方興行では、最高でも6試合(90年代当時のアルシオンなんかは4試合が常)だったので、これは素直に嬉しい。
そんなこんなで試合開始。
以下はカード毎に簡単に感想を。
◆第一試合:6人タッグマッチ(30分1本勝負)
百田光雄&菊池毅&本田多聞
vs
志賀賢太郎&川畑輝鎮&井上雅央
良く知らないが、NOAHの前座の定番カードじゃないかな?
前座として十分楽しめた試合で、井上が百田さんをピンして終ったが、試合全体を通して一番年長の百田さんが一番元気に見えたのがどうかとも思う。
◆第二試合:タッグマッチ(30分1本勝負)
橋誠&力皇猛
vs
太田一平&佐野巧真
NOAHはあんまり追ってないんでアレだが、力皇も随分と「格」が落ちたような…
TOPどころが放つ独特のオーラみたいなものを力皇からはあまり感じない。
今回のタッグマッチに関しては橋と太田の絡みを観てくれってことなのかな?
力皇と佐野の出番は控え目。
佐野は無難に仕事をするが、動きはそんなに良いとは思わない。
もとちはもともとJrクラス(ライトとか)の動きにキレのある試合が好みなので、ヘビー級で年齢の高い選手の多いNOAHの試合は結構モッサリ感じたりするせいもあるのだろうが。
橘が太田を無難に下す。
◆第三試合:シングルマッチ(30分1本勝負)
杉浦貴
vs
ボビー・フィッシュ
外国人選手びいきなんで、こういうシングルマッチとくれば応援するのは当然ボビーなんだけれど、普通に杉浦が勝つべく組まれたカードなんだよね、こういうのはさ。
正直プロレスの勝敗なんてのはどうでもいい(特に地方興行では)のだが、問題は試合の中身で、何ていうのかな「魅せる」って部分で日本人選手はやっぱり一つ足りない気がする。
黙々と試合するってゆ~か…
もちろん「魅せる」というのも色々あるワケで、黙々と試合をしても技の攻防で「魅せる」ことだって出来るのだが、
技の攻防で「魅せる」ってほど今のレスラーが上手いか?
って疑問もありましてね。
結局ナニが言いたいかっていうと、まぁ外国人選手を見るのは楽しいと。
こういうのもボビーが間違ってでも勝っちゃった方が面白いんだけどなぁ。
◆第四試合:6人タッグマッチ(30分1本勝負)
鈴木鼓太郎&金丸義信&斉藤彰俊
vs
リッキー・マルビン&クラウディオ・カスタニョーリ&クリス・ヒーロー
もとちはリッキー・マルビンは好きである。
今までの行きがかり上、ヒールっぽく振舞ってはいるが、やっぱり根はイイヒトなんだろう。
この試合では特に金丸に食ってかかり、終始相手の集中砲火を浴びるが、逆にそれはそれだけの選手だという証。
リッキー・マルビンのプロフ見ると、彼はまだ全然若いぢゃん!
これからが楽しみだなぁ。
リッキー・マルビンもアツくなっていたが、それ以上にアツくなっていたのがクリス・ヒーロー。
鈴木や金丸らの挑発にアホかってほどに乗ってスグにリングに躍り出る!
陽気でお調子者の典型的なアメリカンなカンジだが、もとちはこういうヤツは好きだ。
良く動くが、チョッとキマりきらない愛嬌さもGood!
クラウディオ・カスタニョーリは今回アツくなりすぎてる二人をなだめる役になって露出は少なめ。
元来ダッグ屋らしいんで、普段から良いサポート役なんじゃないかと印象を受けた。
日本人選手では斉藤彰俊の動きが一番プロレスラーらしかったのがナンかなぁ^^;
試合は金丸がリッキー・マルビンをピンして無難に勝ちやがった!
…ちっ!
これもクリス・ヒーローあたりが間違えて勝っちゃえば面白いのに。
◆第五試合:タッグマッチ(30分1本勝負)
石森太二&KENTA
vs
伊藤旭彦&丸藤正道
今回のカード編成は互いのベテランが若手を引き連れて対戦というものが多い。
試合もやはりベテランの露出が控え目で、若手が前面に出てくる展開で、若手選手達に少しでも経験を積ませようという意図があるようにもとちは感じた。
この試合でもKENTAと丸藤の露出は少なめで、石森と伊藤のぶつかり合いがメイン。
KENTAや丸藤に特別の思い入れもないので、もとちとしてもむしろその方が良い。
まぁでも石森と伊藤…どっちもそんなに印象なかったな。
(後述するが、石森は違う意味で印象を…)
伊藤はヘロいマッドスプラッシュを使っておったが、ハンパなら使わないほうがいいな。
アレはCIMAみたいにヒザ削ってやるだけの自虐的覚悟ないとやっちゃイカン。
◆第六試合:タッグマッチ(30分1本勝負)
泉田純至&田上明
vs
キース・ウォーカー&ブキャナン
これは外国人選手に華もたせなカード。
いや、でもキース・ウォーカーはナマで観たかった選手の一人だ。
この日も暴れまくってキッチリお仕事してくれました。
いろいろ対応出来て良いレスラーだと思います。
今回は泉田がキースと絶妙な絡み(と間)を魅せてくれて、個人的に大変楽しませて頂いたカードでした。
「フルネルソン外し」の掛け合い(キースが泉田のフルネルソンを力で強引に外したのを受けて、今度は泉田がキースにフルネルソンをかけさせて外してみせようとする一連のパフォーマンス)は面白かったっスよ。
田上…
「トシとっったなぁ」
とものすごく感じました。
もともとモッサリだった動きが更にモッサリ。
ナンか「廉価(程度の悪い)」馬場さん見てるみたい。
ともあれキースと泉田の絡みが凄く良かった試合でした。
↑当日のキース(右)とブキャナン(左)
◆セミファイナル:タッグマッチ(45分1本勝負)
青木篤志&秋山準
vs
平柳玄藩&高山善廣
やはりベテランが若手を引率するような試合。
特に高山の試合での動きなんかはホントに若手を「育ててる」ってカンジ。
もとちは高山のプロレスラーとしての「プロレスへの貢献度」を高く評価している。
低迷する今のプロレス界において、なくてはならない貴重な存在だと思っています。
さて、それを受けての若手、今回は平柳がパートナーだが、本来はヒールの一匹狼なのかな?
それ故今回は高山と組ませたのだろうけど、初めは素直に高山に従う素振りを見せて、勝てそうになる終盤に裏切るというある種お決まりのパターン。
そして最後も3人にヤラレて、これも定型だがキッチリこなせてたかな、うん。
印象には残ったんで、良かったんじゃないかと。
青木の方は…良く覚えてないや^^;
秋山はスッカリ格落ちした感があるなぁ。
仮に今GHCを持ったとしても説得力ないような気がする。
ま、もっともどの団体も
「誰をトップに添えて、それに誰をあてるるか」
って言う部分では駒不足ではあるんだろうけど。
◆メインイベント:6人タッグマッチ(60分1本勝負)
潮崎豪&小川良成&三沢光晴
vs
谷口周平&モハメドヨネ&森嶋猛
メインも若手に経験を積ませ、売り込むためのカード。
三沢社長とか小川の動きはもう良くはないんで、今更彼らの試合を見たいとは思わないのも偽りない事実であって、こういった若手の台頭を促すカード編成は正解だと思う。
それを受けて、この試合では集中攻撃をされて胸板を真っ赤に染めながらの谷口の頑張りが目立ち、観客も大いに沸いた。
でも悲しきかなもとちは谷口よりは潮崎の方にセンスを感じたものの、それでもこの試合の谷口はホントに良く頑張ってメインの大役を十分に果たした。
ヨネもサポート中心だが良かった。
森嶋…ナンかドンドンとデカく(太って)ないか?
もとち的にはあまり好きなニクのつき方じゃないから、例えばそれで「強い」って言われても魅力はないなぁ。
どんな技やっても
「樽が転がって相手にぶつかっている」
ようにしか見えんのよね^^;
三沢社長と小川…う~んやっぱ動きは良くないよな。
若手が伸びるまでもう少し頑張ってもらって…でもタイトル戦線にはもう上がって来なくてイイヨ。
潮崎…良い育ち方をすれば伸びるような気はする。
何となくセンスを感じた…2~3年後どうなってるかなぁ?
試合は狙われた谷口がトコトン頑張って何度も返すものの、ついには力尽き潮崎のゴーフラーッシャーでピン。
●総評として●
何回か書いた通り、やはり次の世代を担う選手達の育成興行といった面が強いのかなと感じた。
ロートルのネームバリューだけでやっていくのには限界がある。
正直「衰え」は感じているはずだ、選手本人も試合を観ているファンも。
「未来のない」(故冬木選手のもとちが印象に残っている生前のあるインタビューでの言葉)プロレスだからこそ、早いうちから若手の育成と売り込みをキッチリやらなければならないのだろう。
でも、やはりライヴで観ると面白さは3割増にはなりますね。
さて今回も…
●おまけ
全試合終了後、選手もグッズ販売所に詰めて販売とファン交流を行う。
外国人レスラーびいきのもとちさんはリッキー・マルビンのサインを貰おうとパンフレット片手に近づく。
「ペンは?」
とリッキー・マルビンに言われてしまって、持ってなかったもとちは多少もたついたが、売り場の小銭入れにペンがシッカリ入っているのが見えたので、
「それでしてくれ」
と頼んで、任務完了…
と、思ったらナゼかリッキー・マルビンがサインを済ませると、左隣に居た石森選手が何気にパンフとペンを強奪!
…いや、受け取ってスラスラとサインをしてこっちに返して来た…
握手付きで。
いや、頼んでないし…正直いらない…いや…
「ありがとう」
と、スマイルでガッチリ握手をして受け取るもとち。
そんなワケでパンフにマルビンと石森並んで二人のサイン。
石森選手…まぁ今後も注目してみるか。
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